常識の罠(インターネット同人誌)


インターネットで電子出版という言葉が乱れ飛んでいますね。
インターネットで原稿を販売するのだから、それは即電子出版だと
いう人たちまでも登場しています。


そりゃぁ、それも確かに出版ですよね。
間違いはないですが、世間がそれを出版というでしょうか?
なにもインターネットが登場する以前でもパソコンはありましたし、
ワープロもありました。その前はガリ版がありました。製本機
家庭用のものまで幅広く以前から販売されています。


原稿を印刷して製本して売れば、そりゃぁ、昔から出版ですね。
だけど、昔も今も、世間はそれを出版と認めてませんね。


出版というからには出版社が原稿を商品化したものであって、
さらに、それが書店で販売されてこそ、はじめて出版したと世間が
認めますね。そうじゃないですか?


ここにまた新しい罠が登場してます。
同人誌という電子書店です。
インターネットに登場した電子書店とは電子書籍(デジタルファイル)
がたくさん並んでいて、クレジットカードとか電子マネーで即決済が
できて、同時にファイルがダウンロードでき、すぐにPCや携帯電話
電子書籍が読めるものをいいます。


こういったプログラム、インターネットのサイトは、お金を出せば
誰でもすぐに作れます。ここに新しい罠が登場したのです。出版社
が書店に並べている書籍を電子書店にも出展した販売を始めています。
それと同じプログラムサイトを制作し電子書店だといって営業して
いるところが登場してます。


同人誌ですから、誰でもそこで自分の原稿が販売できるのです。
素人が見た目は堂々たる電子出版に見えます。
それで出版実績があるという出版相談を私も何度か受けたことが
あります。これは同人誌なのです。だれでもが出版できるこのような
ものを世間は出版とは認めていません。


そりゃぁ、原稿の品質がまるで違いますよ。
そして素人といっても馬鹿じゃないですよ。このような同人誌で
正規電子書店と同じように売れるわけがないですね。


同人誌ですから印税50%が現在の相場です。
これを私のような出版プロデューサーに印税の相場は50%なので
プロデュースさせてもいいが50%の印税を約束しろといってくる
狂人がときどきいます。完璧に罠にかかり正気をすでに抜かれて
しまっているのですね。


同人電子書店と正規電子書店の見分け方は簡単です。
そこに並んでいる本を見ればいいのです。
正規電子書店では普通の本屋さんに並んでいるプロの著者著書が
並んでいます。同人電子書店では聞いたことがない著者と著書ばかり
が並んでいます。


なぜ正規電子書店に同人著者が並ばないのか?
その答えは簡単です。
正規電子書店は信用のある実績のある出版社としか取引していま
せん。その出版社が認めた著者の原稿しか出版しませんので、
同人誌の著書は絶対に載らないのです。


当然、私たちプロの出版プロデューサーたちは同人誌と取引しま
せん。世間が認める信用のある実績のある出版社を通じて私たちが
プロデュースする原稿は正規電子書店に並びます。