電子出版だから怪しい?

電子出版というのは本質的に出版業界を一変するような大きな
ムーブメントだと私は考えています。インターネットには情報を読みたい人
と書きたい人がいます。これを電子書店という媒体でつなぐというインター
ネットならではの新しいシステムだと思います。


インターネットにはこのプログラムがすでに完成して設置されています。
ところがビジネスのシステムがコンピュータプログラムに対応できないのが
現状です。


出版のシステムはつぎの3つがポイントになっています。
1. コンテンツを制作する
2. 紙媒体に印刷し、これを製本する
3. 書籍を配本し書店で販売する


電子出版は上記の2&3をカットするのです。
これは情報流通システムと置き換えてみると大変なコストの圧縮と時間の
節約を実現してくれます。また、電子ファイルということになれば、ここに
静止画像、動画、音などが自由に付加できるので、文字、絵、音といった
三次元情報の受発信がビジネスとして実現できることになります。まさに
近未来のひとつの情報ステーションということがいえると思います。


ところが、まだ、黎明期が始まったところというのが現状なのかもしれません。
様々なデマや噂が飛び交っています。


現在、電子書店は2種類がインターネットに混在してます。
ひとつは出版社の系列にある正統派電子書店です。この電子書店には
実績のある出版社しか取引ができませんので、たとえ有名な著者であっても
直接取引ができません。ここに並ぶ電子書籍は有名な著者著書ばかり
です。大きな本屋さんにある書籍がすべて並んでいます。


私がプロデュースする出版は、当然、この正統派電子書店に並びます。


一方で、同人誌の電子書店が混在してます。
ここでは誰でも無料で、いつでも、どんな原稿でも販売できます。
なぜなら同人誌だからです。この同人誌にはプロの著書や著者がまるで
並んでいません。だから、基本的にここに原稿を並べても売れません。
印税50%が同人誌の相場ですが、売れないから始まりません。
そして、通常出版社は同人誌と取引しませんから、通常本屋さんに並ぶ
本は並ばないのです。


先日、出版相談のときに印税はいくらですか?
と尋ねられました。まだ、出版も決まってないのに、これじゃ相談を断らせて
いただこうと考えていたときに、驚くような返事が返ってきました。


電子出版の相場は50%やんけ、アホが舐めとんけ?
お前ら詐欺集団やろ、警察に届けるでぇ〜・・・という内容でした。


当然、相手にしてませんが、無知蒙昧とは困ったものです。