出版社を教えないから怪しい?

時として出版社を教えろっとメールで怒鳴り込まれることがあります。
どのようなケースのときかといえば、出版審査で不合格となり、あるいは
それ以前の出版相談でお断りさせていただいたときです。


どういうことなんだ、どこが、どのように駄目なのだ!
出版社を教えろっと来るわけです。


こりゃぁ、誰だって教えることなんてできる訳ないですよね。
誰でも同じような判断を下すと思います。少しは大人になっていただきたい
ものですよね。


私は仕事の精度を上げるために出版相談の段階で相当踏み込んだメールを
させていただくことがあります。出版社の立場に立てば、持ち込まれる原稿が
オリジナルなのかどうかなんて、誰にもチェックできないんですよね。ましてや
盗用しているのかどうかなんて丸で誰の目にもわかりません。ところが、それ
をもしも出版すれば、その責任は出版社に負担させられてしまうのが社会の
不文律の仕組みなのです。


だから、私の段階で原稿を持ち込む人柄をそれとなくメールでチェックする
役割も負っているのです。本気で出版を考えているのか、冷やかしなのか、
悪質ないたずらなのか、あるいは、それこそ犯罪にかかわるような出版依頼
なのか、それらをインターネットのメールでチェックしているのです。


インターネットは相手が見えないというのは、相手も、こちらも同じなのです。
そのインターネットのメールでチェックしているのです。メールの交換にも
挙動不審という状態が現れてきます。また、気位だけが高かったり、世間
知らずであったり、ビジネス取引に余りにも無知であったり、とにかく出版
相談というのはこちらにとっても依頼をお受けしたほうがいいのかお断り
したほうがいいのか、この微妙で慎重な分岐点なのです。


そして、お断りしたときに、時として出版社を教えろと怒鳴り込まれるのです。