出版の形態について

出版には、つぎのような形態があります。


  1. 自費出版 : 著者が出版の費用を負担する形態です。
  2. 共同出版 : 出版の費用を関係者が共同で負担する。
  3. 商業出版 : 著者は出版の費用を負担しない形態。


従来は出版といえば出版社がすべてのビジネス・リスクを負担する商業出版で
したが最近は出版業界が低迷する中、自費出版会社が急速に伸びています。
また、大手の出版会社も特別部門として自費出版事業部を設けるところが
出没しています。


共同出版というのは出版社と企業の間で一種のイベントという形態で出版する
形が本来で特殊な形態です。出版という事業にかかる費用と責任を共同で負担
するという形ですが、これは費用だけの問題でなく責任を共同で負担できる力
が企業にあるので成立している点が重要です。


最近は自費出版の会社が無知な夢見るライターを相手に自費出版であるのに
共同出版といえば納得してくれてお金が取れるので共同出版という言葉が不当に
横行していますが、個人の場合、出版についての責任が取れるものではありま
せんから、基本的に個人相手に共同出版という形態はありえません。


従来は自費出版といえば書店に並ばず自分の記録のためとか少量を印刷製本して
親戚とか友人にみずから配るといったものでしたが、最近はインターネットでの
情報公開と出版とを同一視するような素人が急増したことなどにより自費出版
会社の巧みな誘導に惑わされる人たちが急増しています。


従来、自費出版会社は書店への販路を持たず自費出版しかできませんでした。
普通の出版社は商業出版が当たり前で自費出版など見向きもしませんでした。
ところが、昨今、この垣根が急速に消えかかってきました。
自費出版会社もカムフラージュするために何パーセントかは商業出版をする
ようになりいかにも普通の出版社を装うようになりました。
また、普通の出版社も新規市場に活路を見出せと従来見向きもしなかった
自費出版も部門的に引き受けるようになってきました。
そして共同出版という従来は特別なケースで企業しか対象にならなかった
形態でも私たちのようなプロデューサーやプロダクションが責任を肩代わり
する場合など個人であっても共同出版を認めるようになってきました。


このように大凡の出版の形態には上記のような3種の形態が存在しますが、
自費出版の会社であれば最初から自費出版しかできませんが、通常の場合は
厳正な出版審査を経た結果として、これらの形態が決定されます。
特に私たちのような場合は、適切な出版社を選択したのちに柔軟な出版交渉を
繰り返した結果としての出版社の判断を受ける立場ですので、最初から私たちが
出版の形態を選択することはできません。


出版社との出版交渉、折衝、調整によって、このいずれかの形で出版されること
になります。当然のことですが、私が担当させていただくからには、あなたの
原稿はあなたのご希望に沿う形で出版されますように全力を投じますので、
まずは、ご安心ください。